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言いたい放題


by pussochkram85

閉鎖的な子供


私が子供のとき、物凄く変だった気がする。
子供って往々にして変なんだけれど。

周りの人間とか、どうでもよかった。
大体の子供がそうするように、外で元気に遊ぶことはあんまり覚えてなくて、
ただひたすら、本が大好きだった。その割には、お気に入りもなかった気がする。

イマジナリー・フレンドがいたわけでも、飛躍したファンタジーの中に生きているわけでもなかったけれど、

変に人生悟った感があって、そういう自分が嫌いだった。
小学校の夢が「おばあちゃんになって縁側でお茶飲みながら眠るように死にたい」だった気がする。

子憎たらしくて、それが自分の子供ならどうしていただろうか。


2つ年下の私の妹と私は、同じ服を着せられて育った。おそろいの服、おそろいの髪型、おそろいの靴。

それは素敵な服ばかり着せられていた覚えがある。
大嫌いだった。
スカートとか、フリルとか、頭のリボンとか、花とか、ピンクとか、大嫌いだった。
別に今思うと何てことない事に、子供時は異常な憎しみを持っていた。
服にはまったく興味を示さなかった。

妹と比べられることは、とても辛かった。
宿題が終わっていないと告げ口されて、「お姉ちゃんなのに」と怒られ、
ご飯を食べながら眠ったら外に放り出され(当たり前だと思うが)、
けんかすると「お姉ちゃんだから許してあげなさい」となだめられた。
妹は、私にとって永遠にこえられない壁であり、永遠のライバルであり、永遠の妹だ。

一緒の部屋で眠っていた私たちは、怖いときに手をつないで寝ていた。
ある日、手をつないで、と妹に言われた私はそれを冷たいくらいに拒否した。
何を言ったかも覚えていないけれど、怖いものは見えないものではなくて、見えるものなんだと
知った時だったと記憶している。

ゆがんだ鏡にうつった自分が、哀れに思いながらも大嫌いな子供だった。
今の私は、どうなんだろうか。
by pussochkram85 | 2009-10-31 13:55 | 暗め